【FUJIFILM XT30でシネマティック動画】4:シネマティック動画に必要なカメラ設定と撮り方は?

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実は最近、シネマティック動画というものを撮ってみたくなりまして、現在、うちにあるカメラ機材で可能なのか?また、どのような追加機材が必要か?さらに、シネマティック動画の撮り方などを何回かに分けて書いて行こうと思います。
今回は、その4回目。「シネマティック動画に必要なカメラ設定と撮り方は?」です。

 

カメラの設定

・ISO、F、SSの決め方
動画の場合、まずシャッタースピードSSが決まる。24fpsの倍でSS=50やSS=60。
次に目的の絞りF値を設定する。例えばF=1.4。
これらにしたがってISOがオートで決まる。
しかし、この方法ではしばしば露出オーバーになることが多い。なのでレンズに可変NDフィルターをつけて露出を調整することになる。

・フレームレート:24fps
fps・フレームレートは1秒間のフレームの数。
これが高いほど動画の品質は高くなるが、映画が24fpsであることからこれを選ぶ。
これによって動画の雰囲気がかわる。

・H.264:SDカードの場合4:2:0 8bit、HDMI出力の場合4:2:2 10bit
これは色の情報量の話。4:2:0 8bitより4:2:2 10bitの方が色の情報量が多いので、少しでもいい方を選ぶべき。
例えば、4Kだと4:2:0 8bit、FullHDだと4:2:2 10bitとすると、色の情報が多いFullHDを選ぶ。
映像の綺麗さは解像度より色の情報量のほうが優先される。
4K映像は気になるが、過去の映画作品がFullHDであることを考えると、解像度はFullHDも十分ある。
XT30ではSDカードでは4:2:0 8bitになるので、SDカード運用ならこれしか選べない。

・ビットレート
XT30では、ビットレートは200Mbps、100Mbps、50Mbpsと選べる。
ビットレートは1秒間で記録するデータの量、多い方が高画質になる。=圧縮比率。
100Mbpsで60秒間撮影すると、100,0000×60=6,000Mbit、÷8bit=750Mbyte。
基本的には、記録できる一番高いレートを選ぶべきだが、SDカードとの兼ね合いになる。
ビットレートは画質に直結する。
例えば、高画質を意識する場合は、8K All-Intra 4.2.2 800Mbps…などとなる。

・MOVかMP4か?
基本的にMOVを選ぶ。MP4では選択できない項目がある。
これより格段に高画質なProResもある。これはデータ量もバカデカイ。

・All-IntraとLong-GOP
画像のフレーム間(時間軸)の圧縮に関することらしい。
All-Intraは全てIFrameでできていて画面全体のデータが記録されている。
Long-GOPはIFrameの後に差分フレームを差し込んでデータ量を減らしている。
Long-GOPは編集ソフトで展開するので重くなる。
一般的にはLong-GOPが主流。

レンズの設定

・被写界深度・ボケ(f1.4、1.8程度)
シネマティックな要素のひとつに、被写界深度・ボケ(浅いピント)効果がある。
この効果を得るためにはレンズの解放F値が明るいもの=f1.2、f1.4、f1.8などを選ぶ。
また、ボケは望遠レンズでも効果が得られる。

カメラに付けるもの

・ジンバル
カメラのブレ防止の機材。
ヌルヌルとしたカメラの動きで不要な手ブレを回避する。
このヌルヌルもシネマティックな感じを出している。

・NDフィルター
上で説明した、露出オーバーをNDフィルターでコントロールする。
一般には、あまり可変幅の広いものは画面のムラにつながるので、1/2-1/32可変のものを選ぶのがポピュラー。
これに、もう一枚1/32のNDフィルターを用意して可変NDに重ね付けして使うことが多いらしい。

・ブラックミストフィルター
映画のような光の周りが、ぼわーっとにじむ効果が得られる。
シネマティックといえば、この効果とされている。

撮影方法

・スローモーションモーション
XT30では、FULL HD 16:9時、2倍、4倍、5倍のハイスピード撮影ができる。
セレクトは、5× 24P 120Pが良さそう。

・カメラワーク
シネマティックなカメラの動きは多種多様にあるので、それらを的確に使い分けて撮影する。
カメラワークは、それだけで一本解説動画ができるくらいなのでYoutubeで勉強しておくのが良さそう。

・ストーリーテリング
動画の流れや語り口。作者の体験・考えを映像で伝えることを織り込む。
例えば、MV風にしてみるとそれらしいものができそう。

・ライティング
外なら時間帯、朝か夕方に撮る、昼なら柔らかい光探す。
常に光に気をつける。

編集方法

・シネマスコープ
スクリーンアスペクト比 2.35:1はシネマティックな効果大。

・BGM・サウンドエフェクト
映像においてBGMやサウンドエフェクトは非常に効果がある。
映像よりも雰囲気を出すと言ってもいいほど。

・カラーグレーディング
映像の色調をシネマティックに編集する。
シネマティック動画における、今もっとも流行っている手法。
これによって、様々な色調を作り出し映像を盛り上げる。

この記事を書いた人

holiday_camera_snap
写真・カメラ愛好家。グラフィック・WEBデザイナー。2004年から写真を始め、スナップ、ポートレイトなど精力的に活動。同時期に自作のホームページを立ち上げネットでの発信も開始、全国のカメラ・写真好きと交流する。
雑誌掲載多数。PHaT PHOTO CONTEST 100Point達成。誌上個展開催。


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