実は最近、シネマティック動画というものを撮ってみたくなりまして、現在、うちにあるカメラ機材で可能なのか?また、どのような追加機材が必要か?さらに、シネマティック動画の撮り方などを何回かに分けて書いて行こうと思います。
今回は、その2回目。「FUJIFILM XT30の動画性能は?」です。
1.シネマティック動画ってどんなもの?
2.FUJIFILM XT30の動画性能は?
3.FUJIFILM XT30でシネマティック動画を撮るのに必要な機材は?
4.シネマティック動画に必要なカメラ設定と撮り方は?
5.いざ、XT30でシネマティック動画を撮ってみた。
6.FUJIFILM XT30でシネマティック動画は撮れたのか?検証する。
Contents
XT30の動画スペックシートを確認する
・動画:H.264規格準拠(MOV)、ステレオ音声付き
・画像サイズ:4K 16:9、DIC 17:9、FHD 16:9、FHD17:9
・フレームレート:59.94P(HDのみ)、50P(HDのみ)、29.97P、25P、24P、23.98P
・ビットレート:200Mbps、100Mbps、50Mbps
・記録/出力形式:H.264:SDカード 4:2:0 8bit/HDMI出力 4:2:2 10bit
・ハイスピード動画:画像サイズ:FULLHD16:9、撮影フレームレート:120P、100P
・動画を撮影するときは、UHSスピードクラス3以上のメモリーカードを使用。
・動画を連続して撮影した場合、ファイルサイズが4GBを超える場合でも一時中断することなく動画撮影が可能ですが、動画ファイルは分割して保存される。
XT30の動画撮影のマニュアルを確認する
気になるものを抜粋。
・オートモード切換レバーをAUTOの位置にすると、アドバンストSRオートで動画が撮影される。シーンに最適な撮影モードをカメラが自動的に認識して撮影できる。
・絞りをできるだけ開放側に設定することでボケを生かした動画を撮影できる。絞りをA以外に設定し、絞り値を調整する。
・動画撮影中は±2の範囲で露出補正が可能。
・シャッターボタンを半押しすることで、AFのやり直しができる。
・連続撮影時間は4Kで10分、HDで15分。
・動画撮影の場合、内部記録では4:2:0 8bit、HDMI出力は4:2:2 10bitとなる。
・F-Log撮影が可能。HLG撮影には対応しない。
・顔検出・瞳検出は動画撮影時にも動作する。
・ハイスピード撮影時にもAFが効く
・音声は、リニアPCM ステレオの24bit/48kHzのハイレゾ仕様。
・4K動画でもフィルムシミュレーションが使える。
・静止画では位相差AFエリアを画面全体に広げ100%をカバーする。動画では資料はない。
・カラークロームエフェクト、グレインエフェクトは動画では使えない。
・ハイスピード・スロー撮影は以下の通り。
・ハイスピード・スロー撮影は、フレームレートが120fpsまたは100fpsのFULL HD動画を記録。再生時は2倍、4倍、5倍のスロー再生に。記録時間は最長6分です。撮影1秒に対して200Mbを目標に圧縮し記録します。
・F-Log撮影。撮影後の映像処理(ポストプロダクション)を前提としたやわらかいガンマカーブで、広い色空間の映像として記録される。ISO感度はISO640〜ISO12800。
・動画AFモード。動画撮影時のピント合わせの方法を変更できる。オートエリア/エリア選択。
・AF-Cカスタム設定/被写体保持特性。AFエリアに距離差のある被写体以外のものが入ってきた場合、それまで追っていた被写体を保持するかどうかを決める特性。
・4K映像出力先。カメラをHDMIケーブルで4K対応の外部レコーダーなどに接続する場合、4K映像をどのように記録またはHDMI出力するかを設定する。
・FULL HD映像出力先。カメラをHDMIケーブルで外部レコーダーなどに接続する場合、FULL HD映像をどのように記録またはHDMI出力するかを設定する。
XT30の動画性能の評価
・6Kを超える6,240×3,510ドットの映像を4Kサイズに縮小して使用し、高精細な映像が期待できる。
・4:2:2 10bitのHDMI出力が可能。
・F-Log記録が可能。
と、このあたりが評価できる点でしょう。
画質については、あまり重いデータを扱えない環境にいるのでFHDを使うと思うが、4K動画の素性がいいというのは嬉しいところ。ただ、このXT30でどの程度ハンドリングできるかは気になるところ。
F-Log撮影については、ぜひやって見たかった撮影法なのでこれも嬉しい。
シネマティックな動画を制作するにはLogデータを使ったグレーディングは必須だから。
イマイチと思われる点は…
XT30の問題点について書いているblogがあったので引用させてもらいます。
https://camerafreak.net/xs10-xt30
・フォーカスエリアが2種類しか選べない。(オートエリア/エリア選択)
・エリア選択のエリアが大きく、サイズ変更不可。
・動画撮影時に、オートエリアから液晶をタッチしてエリア選択(タッチAF)に変更すると、オートエリアに戻せなくなりる。
・動画撮影中はメニューボタンやカスタムボタン、Qメニューを押してもメニューや機能が表示されない。
・ズームすると、オートフォーカスがオフになりその間は被写体がピンボケする。
・内蔵マイク使用時に「カー」というノイズ音が入る。
・マイク端子がφ2.5mmなので、一般的なφ3.5mmミニプラグの外部マイクは変換が必要。
これらの問題点はどの程度重大なのでしょう?
初心者の私にはまだその可否がピンときません。
ただ、AFのハンドリングは撮影してみると全然使えない…ってこともありそうだからちょっと気になります。
XT30の動画性能のまとめ
このように、スペックとweb上でのXT30の動画性能を調べてみました。
XT30は、ミドル〜エントリー機種なので、機能は載せたけど動作が現実的ではない…ということが起こらないか?と、ちょっと心配しています。
この辺り、後編の実際の撮影編でよく検証してみたいと思います。
1.シネマティック動画ってどんなもの?
2.FUJIFILM XT30の動画性能は?
3.FUJIFILM XT30でシネマティック動画を撮るのに必要な機材は?
4.シネマティック動画に必要なカメラ設定と撮り方は?
5.いざ、XT30でシネマティック動画を撮ってみた。
6.FUJIFILM XT30でシネマティック動画は撮れたのか?検証する。
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写真・カメラ愛好家。グラフィック・WEBデザイナー。2004年から写真を始め、スナップ、ポートレイトなど精力的に活動。同時期に自作のホームページを立ち上げネットでの発信も開始、全国のカメラ・写真好きと交流する。
雑誌掲載多数。PHaT PHOTO CONTEST 100Point達成。誌上個展開催。
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